今回はタイルデッキのメリット、デメリットをピックアップしていきます。「タイルデッキは金額が高いからいいに決まっている」ということはありませんので、良い点と悪い点を検討して、素敵なお庭計画の参考にしてもらえれば幸いです。
タイルって何?
英語のtileには、床や壁を覆うものという意味もあるそうです。床面、壁面等の装飾に使うものをタイルと言っています。一般的に私たちがタイルと呼んでいるものは陶磁器のタイルが一般的です。日本製のタイルも多様な種類がありますが、海外製のタイルも使用されることが多いです。イタリア製のタイルなどありますが、日本にはないデザインが多く新鮮です。
風化によるタイル自体の劣化は少なく、長持ちします。お手入れの手間も少なく、長期間お使いいただけれる素材です。数十年前に施工したタイルは剥がれたり、浮いたりすることが多く、お客様に心配されることも多かったです。ただ現在は、施工の際に使用する接着剤の改良により、タイルが浮いたり、剥がれ落ちたりすることが少なくなりました。
デッキを作ることの利点
タイルデッキにしても、ウッドデッキにしても、家の中から外に出るためのスペースであったり、外で過ごすスペースと言えます。外と中をつなぎ、外で過ごすためのスペースであれば、テーブルと椅子を充分に置けるスペースを確保する必要があります。腰をかけるだけのスペースであれば、90センチもあれば充分です。
タイルデッキのメリット
- 汚れが付きにくい(色にもよりますが)
- メンテナンスの手間が省かれる(塗装、ささくれ、キズなどがない)
- 色・形状のバリエーションが豊富(細長いモノから、6角形のモノやモザイク等)
- オリジナルな形状がデザイン可
- テーブルなど設置するならタイルデッキの方が使いやすい
- デッキ下のゴミを気にしなくていい
タイルデッキのデメリット
- 施工場所やタイルの種類によってコストがかさむ
- 基本的には四角いので曲線デザインが難しい
- 外壁通気工法の場合サッシ下に合わせられない(グレーチングを使用することで解決できますが、費用がかかります。)
- カラーによっては温度上昇するので熱い
タイルデッキにはメリットも、デメリットもあります。ウッドデッキと比べても一長一短ありますので、場所や用途に合わせて商品を変えるのも面白いと思います。
タイルデッキとウッドデッキの場所による使いわけ
窓などから出る部分にはウッドデッキを使用して、テーブルなどを設置する場所は、一段下げてタイルデッキというデザインで設計することもあります。住宅の通気口の影響を受けないのと、ウッドデッキをリビングの延長線上にとらえると室内空間を広く感じ、フローリングとのつながりも感じられます。ウッドデッキは中と外のちょうど中間ぐらいで、タイルデッキは外用というイメージで私は考えています。
例えば、吐き出し窓から出たところはウッドデッキ、ウッドデッキを降りたところがタイルデッキという風に2種類の材質を使いわけることで、用途にあった使い方をすることができます。
イメージパースを作成してみました。
窓からフラットにお庭に出ることができ、バーベキューする場合はタイルデッキの上にテーブルを置くことができます。ウッドデッキ上では高さが高く座っていても落ち着かないので、タイルデッキの高さを下げ、安心感のある落ち着いた空間を作ってみました。
タイルデッキなら、バーベキューの炭が落ちても、解けたり、燃えたりすることはありませんので安心ですね。ウッドデッキに腰かけてもいいですので、使い方の幅は広がります。他にもいろいろな使い方がありますので、是非タイルデッキをご検討中の方の参考になればと思います。
タイルデッキのメリットとデメリットを生かしたエクステリア計画を立てる事ができればお庭の使い方も広がりますね。皆さんのお庭が素敵になりますように!!!